スラヴォニツェは「小さなルネサンスの真珠」とよく呼ばれます。この南ボヘミアの小さな町を訪れれば、その理由はすぐに分かるはずです。 絵が描かれた切妻壁が並ぶ細い路地、よく保存された市壁、地下坑道、そして独特の雰囲気が、スラヴォニツェをチェコでもっとも美しい小さな町のひとつにしています。正直なところ、ここが今もあまり知られていないのが不思議なくらいです。
立地にも恵まれていて、周辺への小旅行の拠点にもぴったりです。地下坑道(子どものころ、私たちはこれが何より大好きでした)から20世紀の要塞線まで、見どころは実にさまざま。この記事では、スラヴォニツェで見るべきもの、してみたいこと、味わいたい体験を厳選してまとめました。
スラヴォニツェの見どころ地図
町の中心に広がるルネサンスの美
1. 聖母被昇天教会と町の塔
町のスカイラインを支配するゴシック様式の教会です。いちばんの見どころは、かつて見張り塔も兼ねていた高さ76メートルの展望塔。174段の階段を上りきると、ふたつの広場、赤い屋根の家並み、そして周囲に広がるチェスカー・カナダ(「チェコのカナダ」と呼ばれる地方)の風景を見渡す絶景が待っています。
実用的なヒント: 上から眺めると、この町ならではの街並みの構成と、ルネサンス様式の家々の美しさがいちばんよく分かります。

2. ミール広場とペスト記念柱
スラヴォニツェにあるふたつの広場のうち、大きく堂々としたほうです。豪華な装飾の切妻壁とスグラフィット装飾をもつ、見事なルネサンス様式の市民の家に囲まれています。広場の中心にはバロック様式のペスト記念柱と、聖フロリアン像のある噴水が立っています。
実用的なヒント: 町歩きはここから始めましょう。広場をぐるりと一周しながら、一軒ずつ家のディテールをじっくり眺めてみてください。

3. ホルニー広場(上の広場)
ミール広場と同じく、この広場も聖書や古代の場面を描いた独特のスグラフィットで飾られた、美しいルネサンス様式の家々に囲まれています。

4. 市民の家を彩るスグラフィット
スラヴォニツェをほかにない町にしているのが、まさにこれです。ふたつの広場に建つ数十軒の家のファサードは、16世紀の見事なスグラフィット装飾で覆われています。生乾きの漆喰に模様を掻き落とすこの技法が、ここでは職人技の域にまで高められました。
実用的なヒント: 時間をかけて、家々に描かれた物語を「読んで」みてください。旧約・新約聖書の場面、惑星の擬人像、紋章、寓意的な人物などが見つかります。

5. スラヴォニツェの地下坑道
ルネサンス様式の家々の下に広がる、神秘的で冒険心をくすぐる世界です。広場の建物どうしをつなぐ、中世の排水坑と地下室からなる珍しい構造になっています。見学ルートは場所によってとても狭く天井も低く、水の中を歩いて進む区間もあります。
実用的なヒント: 見学の際には長靴とレインコートが貸し出されます。スリル満点で忘れられない体験ですが、閉所恐怖症の方には向きません。水に濡れない短いルートも用意されています。ちなみに、入口にある「お試しの穴」をくぐれない人は中に入れません。昔の人はそんなに太っていなかった、ということですね!
6. スラヴォニツェの家の玄関ホール「マーズハウス」
広場に並ぶ歴史的建造物の多くは、「マーズハウス」と呼ばれる玄関ホールに入ることができます。この空間には見事な星形やダイヤ形のヴォールト天井があり、それ自体がひとつの芸術作品です。
実用的なヒント: 扉が開いている建物(インフォメーションセンターや一部のギャラリー、レストランなど)は、遠慮せずのぞいてみてください。隠れた建築の美しさに出会えます。
7. スラヴォニツェ市立博物館
ルネサンス様式の家のひとつに入る、小さいながら見ごたえのある博物館です。町の創設から、ルネサンスの黄金時代、そしてスラヴォニツェが国境地帯に取り残された激動の20世紀まで、歴史の流れをたどることができます。
実用的なヒント: 外の街並みで目にするものの歴史的な背景を知るのに、うってつけの場所です。
8. ルター派の礼拝堂とホール
85番地の家に残る、貴重で保存状態のよい空間です。彩色された格天井と壁画のある大広間で、16世紀にはドイツ語を話すルター派の人々の礼拝堂として使われていました。宗教的寛容の時代を今に伝える、数少ない証しです。
実用的なヒント: 見学はガイドツアーでのみ可能です。ルネサンス期の町の宗教生活をのぞける、興味深い場所です。
アート・工芸・クリエイティブな一面
9. マジーシュの陶器工房(スラヴォニツェ近郊)
スラヴォニツェからわずか数キロのところにあるマジーシュ村は、個性的な作家ものの陶器で知られています。完成した作品を買えるのはもちろん、体験工房で自分だけのマグカップやお皿、タイルに絵付けができるのがいちばんの魅力です。
実用的なヒント: 家族みんなで楽しめるアクティビティです。絵は苦手だと思っていても、スタッフが教えてくれるので、世界にひとつだけのおみやげが作れます。
10. アトリエとギャラリー
スラヴォニツェは芸術家たちの町でもあります。小さなギャラリーや一般公開されたアトリエがいくつもあり、地元の画家や彫刻家、陶芸家の作品を鑑賞したり購入したりできます。町の散歩が、そのままアート巡りになります。
実用的なヒント: ギャラリー・フマニタや、アトリエ・ベシードカをのぞいて、スラヴォニツェの今のクリエイティブな姿にふれてみてください。
11. 文化センター&映画館「ベシードカ」
スラヴォニツェの文化の、生きた中心地です。広場に建つ歴史的な家のなかにあるこの空間では、コンサートや演劇、映画上映、フェスティバルが開かれます。地元の人と旅行者が自然と交わる場所でもあります。 私のいちばんのお気に入りは、いつもここのトピンキ(チェコ風ガーリックトースト)と塩味のパラチンキでした!
実用的なヒント: 最新のプログラムをチェックしてみてください。イベントがない日でも、併設のカフェで独特の雰囲気に浸りながらコーヒーを楽しめます。
12. 聖ヤン(洗礼者ヨハネ)教会
市壁のすぐ外に立つ、もとは13世紀の施療院付属の小さな教会です。町に残る建物のなかでもっとも古いもののひとつで、内部には貴重なゴシック様式の壁画が残されています。
実用的なヒント: 扉が閉まっていることも多いのですが、この古い建物を外から眺めるだけでも、少し足をのばす価値があります。
スラヴォニツェ周辺と軍事史の跡
13. チェコスロバキア国境要塞エリアと20世紀博物館
スラヴォニツェ周辺は、第一共和国時代と冷戦期を通じて、厳重に守られた国境地帯でした。今も1935〜1938年に築かれた歩兵用トーチカ(バンカー)が密に残っています。そのうちいくつかは修復され、博物館として一般公開されています。
実用的なヒント: 要塞線に沿って歩く「20世紀の自然歩道」を歩いてみましょう。スラヴォニツェ要塞エリアでは、当時の装備がそろったトーチカの内部を見学できます。
14. 消えた村プファッフェンシュラーク
町のすぐ外に、15世紀のフス戦争のさなかに消滅した中世の村の跡が残っています。発掘調査によって16軒の農家の基礎が見つかりました。中世へタイムスリップしたような、不思議な空気が漂う場所です。
実用的なヒント: スラヴォニツェからは、歩きやすく気持ちのよい遊歩道が続いています。自然と歴史を一度に楽しめる、ちょっとした遠足にぴったりの目的地です。子どものころ、両親と何百回も来た場所です 😀

15. トロイメジー — 3つの地方が出会う場所
スラヴォニツェからほど近い場所に、ボヘミア・モラヴィア・オーストリアの境界が交わる地点があります。森の中には歴史ある境界石が立っています。3つの歴史的な地域がいかに近くにあるかを実感できる、象徴的なスポットです。
実用的なヒント: ハイキングコースの道標をたどって行くことができます。少し長めのハイキングやサイクリングの目的地におすすめです。
16. グラーゼルの道
ハイキングと伝説が好きな方に。18世紀の名高い盗賊ヨハン・ゲオルク・グラーゼル(その名はチェコ語で「悪党」の代名詞になりました)の足跡をたどりながら、チェスカー・カナダの風景の中を歩くコースです。彼が身を隠していたと伝わる場所を結んでいます。
実用的なヒント: 長さの異なる複数の周回コースがあります。詳しい情報や地図は、地元のインフォメーションセンターで手に入ります。
スラヴォニツェの体験と味
17. チェスカー・カナダでのサイクリング
スラヴォニツェは、なだらかな起伏が美しいチェスカー・カナダをサイクリングで巡る拠点にぴったりです。整備されたサイクリングロード網が、池や古城(ランドシュテイン城)、深い森へと導いてくれます。
実用的なヒント: 旧鉄道跡を利用したサイクリングロードをたどれば、オーストリアまで行けます(平坦で走りやすい、気持ちのよいルートです)。+ 地元のレンタルショップでは自転車や電動アシスト自転車を借りられます。コースは子ども連れの家族にも、走り慣れたサイクリストにも向いています。

18. スラヴォニツェの祭りとイベント
タイミングが合えば、いちばん華やかなスラヴォニツェに出会えます。「スラヴォニツェ文化の夏」や工芸市、歴史祭りといった伝統行事が開かれ、広場が音楽とダンス、芝居でにぎわいます。
実用的なヒント: 旅行の計画を立てる前に、町の公式サイトでイベントカレンダーを確認してみてください。
19. 地元料理を味わう
国境地帯という立地を生かして、チェコ料理とオーストリア料理が溶け合った名物を味わってみましょう。本格的なグラーシュ、地元の森で獲れたジビエ、甘いクネドリーキなどがおすすめです。
実用的なヒント: レストラン「ベシードカ」(かなりおすすめです)や「ウ・ズラテー・フヴィエズディ」では、歴史ある空間で伝統料理を楽しめます。締めくくりにケーキ屋さんへ寄るのもお忘れなく!

20. スラヴォニツェのフルーツブランデー
この地方は、小さな蒸留所と質の高いフルーツブランデーで知られています。地元産のスリヴォヴィツェ(プラム)、フルシュコヴィツェ(洋なし)、メルンコヴィツェ(あんず)をぜひ味わってみてください。地下坑道の見学で冷えた体を温めるのにもぴったりです。
実用的なヒント: 地元のレストランやお店で、おすすめの銘柄を聞いてみるといいでしょう。
21. 地元の池で泳ぐ
スラヴォニツェの周りには水のきれいな池がたくさんあり、夏には最高の涼を味わえます。混み合ったアクアパークとはひと味違う、素朴で本物の体験です。 私はここで、祖母に釣りを教わりました 🙂
実用的なヒント: どこが泳ぐのにいちばんいいか、地元の人に聞いてみてください。デットクーフ池やズヴーレ池が人気です。

スラヴォニツェのおすすめ宿
スラヴォニツェでは、泊まることそのものがひとつの体験になります。多くのペンションやアパートメントが、歴史あるルネサンス様式の家の中にあるからです。
広場に面して — 町の中心に泊まる
広場を見下ろすルネサンス様式の家に泊まれば、この町の魅力を、とくに通りが静まる夜の空気ごと味わえます。スタイリッシュな Apartmány pod věžíや、Design Hotel Besídka (アートな雰囲気で知られる宿)を試してみてください。
中心部のすぐ周辺
もっと静かに過ごしたい方には、広場から少し入った路地や町のはずれにある、家族経営のペンションやアパートメントがおすすめです。落ち着いた環境で、庭付きの宿も少なくありません。評価がとても高いのは Apartmány na potoku です。
マジーシュ — クリエイティブな家族旅行に
マジーシュで陶器工房のすぐそばのコテージに泊まるのは、子ども連れの家族や友人グループにぴったりの選択です。
旅行者のための実用情報
- アクセス: スラヴォニツェへは車で行くのがいちばん便利で、周辺を巡る自由もききます。鉄道でも行くことができ、コステレツ・ウ・イフラヴィ〜スラヴォニツェ線が通っています。サイクリングが好きなら、自転車を持って行くのもおすすめです!
- すべて徒歩圏内: 町そのものはとても小さく、歩いて回るのにぴったりのサイズです。
- 営業時間: ハイシーズン(7〜8月)以外は、一部の見どころが週末のみ、または事前予約制になることがあります。最新の開館時間は必ずインフォメーションセンターで確認しましょう。
- インフォメーションセンター: 広場にある観光案内所では、情報や地図、現地ならではのヒントが手に入ります。地下坑道と塔のチケットもここで購入できます。
- 電波とインターネット: 周辺の少し離れた場所では、携帯の電波が弱いことがあります。ただし町なかの電波状況はよく、ほとんどの宿やレストランでWi-Fiが使えます。
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