ローマ。信じがたいほど豊かな歴史と文化を宿した街です。コロッセオを筆頭とする象徴的な古代遺跡、壮麗なバチカンの聖堂、名高いバロックの噴水、そして隠れた広場に続く絵のような路地。歴史と芸術といきいきした空気のこの混じり合いが、皇帝たちの足跡をたどりたい人にも、ルネサンスの巨匠に見入りたい人にも、ただ本物の「ラ・ドルチェ・ヴィータ」を味わいたい人にも、理想的な行き先にしています。
象徴的な45の名所と、実用的なヒントをご紹介します。個人手配でのローマ旅行を、心配なく計画できますように。
ローマの見どころ – 地図
1. コロッセオ
コロッセオは、これまでに建てられたなかで最大の円形闘技場であり、帝政ローマの象徴です。西暦72年にウェスパシアヌス帝が着工し、80年に息子のティトゥス帝が完成させたこの建物は、壮大で、しばしば残酷な見世物の舞台でした。剣闘士の戦い、珍しい猛獣の狩り、名高い戦いの再現、さらには模擬海戦まで行われました。最大5万人を収容したこの建物はローマ土木技術の傑作で、入口、通路、そして剣闘士と動物が控えた地下空間(ヒュポゲウム)の緻密な仕組みを備えていました。
実用的なヒント: 数時間の行列に並ばずにすむよう、チケットは必ず早めにオンラインで購入しましょう。理想的なのは24時間有効で、フォロ・ロマーノとパラティーノの丘への入場も含む共通チケットです。人が少なく気持ちよく回れるのは、早朝か夕方遅く。とくに夏は、歩きやすい靴と十分な水をお忘れなく。
入場と開館時間: 毎日開いていて、ふつうは9:00から。閉場は季節によって変わります(冬は16:30ごろ、夏は19:15ごろ)。最終入場は閉場の1時間前です。

2. フォロ・ロマーノ
フォロ・ロマーノは何世紀ものあいだ、古代ローマの日々の暮らしの中心でした。パラティーノの丘とカピトリーノの丘のあいだに広がるこの谷は街の中心広場であり、凱旋の行進、選挙、公開の演説、裁判、商いの舞台でした。いまは古代の神殿、行政の建物、バシリカ、凱旋門の遺構が点在する広大な遺跡です。メインの道ヴィア・サクラを歩けば、かつてここを歩いた皇帝や元老院議員の姿が目に浮かびます。
実用的なヒント: 敷地は広大で足元も不ぞろいなので、歩きやすい靴が欠かせません。見学には少なくとも3〜4時間はとっておきましょう。入場はコロッセオとパラティーノとの共通チケットに含まれます。フォロ全体を見晴らせるカピトリーノかパラティーノから始めるのがおすすめです。
入場と開館時間: 入場はコロッセオとの共通チケットに含まれます。開場時間はコロッセオと同じで、毎日9:00から季節に応じて16:30/19:15ごろまでです。

3. パラティーノの丘
パラティーノの丘はローマ発祥の地とされ、ローマの七丘のなかでもっとも中心にあります。伝説によれば、紀元前753年にロムルスとレムスがここで街を築きました。共和政の時代には格式ある住宅地となり、のちにアウグストゥスをはじめとする皇帝たちが豪奢な住まいを建てました。いまは皇帝の宮殿、庭園、競技場の遺構が残る、静かな遺跡公園です。
実用的なヒント: パラティーノからは、片側にフォロ・ロマーノ、反対側にチルコ・マッシモを望む屈指の眺めが広がります。人ごみを離れて静かに歩くのに理想的な場所です。入場はコロッセオとフォロ・ロマーノとの共通チケットに含まれます。
入場と開館時間: 入場はコロッセオとの共通チケットに含まれます。開場時間はコロッセオと同じです。

4. パンテオン
パンテオンは建築の奇跡であり、ローマでもっともよく保存された古代の建物です。もとはハドリアヌス帝の時代、西暦126年ごろに、すべての神々に捧げる神殿として建てられました。いちばんの特徴は巨大なコンクリートのドームと、その中央に開いた「オクルス」と呼ばれる穴。ここが唯一の自然光の入口です。7世紀にキリスト教の教会へ改められたことが、この稀有な保存状態につながりました。画家ラファエロや数人のイタリア王をはじめ、重要な人物たちが眠っています。
実用的なヒント: パンテオンは街の中心にあるので、とくに日中は人ごみを覚悟しましょう。静かな空気を味わうなら早朝に。いまも使われている教会なので、堂内では敬意をもってふるまってください。オクルスを見上げて、堂内を移動していく陽の光の筋も眺めてみましょう。
入場と開館時間: 入場は有料です。毎日9:00〜19:00(最終入場18:30)。

5. トレビの泉
この記念碑的なバロックの噴水は、まちがいなくローマでもっとも名高く美しい噴水です。海馬の引く戦車に乗る海神オケアヌスを表しています。ニコラ・サルヴィが設計し1762年に完成したこの作品は、彫刻と建築のみごとな融合。ローマ最古級の水道アクア・ヴィルゴから水を引いています。
実用的なヒント: 言い伝えでは、右手で左肩越しにコインを1枚投げ入れるとローマに戻ってこられます。2枚なら恋に落ち、3枚なら結婚するのだとか。とても人気の場所なので、人の写り込まない写真を撮るなら早朝(8時前)か、美しくライトアップされる夜遅くに訪ねましょう。

6. スペイン階段
135段の名高い階段が、スペイン広場と、その上に立つトリニタ・デイ・モンティ教会を結んでいます。1723〜1725年に築かれた、ローマ・バロック建築のすばらしい例です。春には何百ものツツジで飾られ、みごとな光景が広がります。芸術家や詩人、旅人たちの待ち合わせの場所として、昔から愛されてきました。
実用的なヒント: 傷みを防ぐため、2019年から階段に座ることは禁止されています。罰金は高額になることも。階段を上ってフランス教会まで行けば、ローマの屋根と、眼下の高級ショッピング通りヴィア・デイ・コンドッティを望む美しい眺めが待っています。

7. サン・ピエトロ大聖堂
バチカンのサン・ピエトロ大聖堂は世界最大の教会であり、カトリック教会の中心です。伝承によれば、十二使徒のひとり聖ペテロが葬られた場所に建っています。いまの姿には、ルネサンスとバロックの最高の芸術家たちが関わりました。ブラマンテ、圧巻のクーポラを設計したミケランジェロ、そして壮大な広場と主祭壇の天蓋を手がけたベルニーニです。堂内にはミケランジェロのピエタをはじめ、数々の傑作が収められています。
実用的なヒント: 大聖堂そのものへの入場は無料ですが、保安検査の長い行列は覚悟しましょう。ドレスコード(肩と膝を隠すこと)を守ってください。クーポラへの上り(有料)もお見逃しなく。ローマを見渡す息をのむ360度の眺めが待っています。途中まではエレベーターで行けますが、最後の急で狭い階段は自分の足で上ることになります。
入場と開館時間: 大聖堂は毎日開いていて、4月1日〜9月30日は7:00〜19:00、10月1日〜3月31日は7:00〜18:30。入場は無料です。

8. バチカン美術館
バチカン美術館は、世界最大級でもっとも重要な美術館の複合体のひとつです。歴代の教皇が何世紀にもわたって集めた、膨大な美術品と歴史的な遺物を収めています。ラファエロの間、地図のギャラリー、エジプトやエトルリアのコレクションなど、数十の展示室と博物館があります。多くの人にとって、見学の絶対的なハイライトはシスティーナ礼拝堂です。
実用的なヒント: 行列で何時間も過ごしたくなければ、チケットのオンライン予約は絶対に欠かせません。とても広いので、見学には最低でも4時間はとり、見たいものを決めておきましょう。短めの推奨ルートもあります。システィーナ礼拝堂では撮影が厳しく禁じられ、静粛が求められます。
入場と開館時間: 基本のオンラインチケットはこちらから。月曜から土曜まで、ふつうは9:00〜18:00(最終入場16:00)。毎月最終日曜は入場無料です(ものすごい人出を覚悟してください)。

9. システィーナ礼拝堂
システィーナ礼拝堂は、バチカンにある教皇の公邸、使徒宮殿のなかの礼拝堂です。ルネサンスの最高の作家たちが描いたフレスコ画で、世界じゅうに知られています。1508〜1512年にミケランジェロが描いた天井画には、象徴的な「アダムの創造」を含む創世記の9つの場面が並びます。のちの1535〜1541年、ミケランジェロは再びここへ戻り、祭壇の壁に記念碑的なフレスコ画「最後の審判」を描きました。礼拝堂はいまも、新しい教皇を選ぶコンクラーベの場として使われています。
実用的なヒント: システィーナ礼拝堂はバチカン美術館の一部で、単独では見学できません。堂内はしばしば大変混みあい、完全な静粛と撮影禁止が求められます。係員はルールの順守を徹底しています。入る前にフレスコ画について少し読んでおくと、見ているものをより深く味わえます。
入場と開館時間: 入場はバチカン美術館のチケットに含まれます。開館時間も美術館と同じです。

10. ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂(祖国の祭壇)
ヴェネツィア広場に建つ、白い大理石のこの巨大な建物は見逃しようがありません。アルターレ・デッラ・パトリア(祖国の祭壇)として知られるこの記念堂は、統一イタリア初代国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世をたたえて建てられました。国の誇りの象徴であり、そのふもとには永遠の炎とともに無名戦士の墓があります。その形と色から、地元の人には「タイプライター」や「ウェディングケーキ」といったあだ名で呼ばれています。
実用的なヒント: 記念堂の階段とテラスへの入場は無料で、すばらしい眺めが楽しめます。ローマの文句なしに最高の360度パノラマを味わうなら、ガラス張りのエレベーター「ローマ・ダル・チェロ」で最上部まで上がってみてください(有料)。階段に座ることは固く禁じられているのでご注意を。
入場と開館時間: 記念堂そのものへの入場は無料。屋上へのパノラマエレベーターは有料です。毎日開いています。

11. サンタンジェロ城
テヴェレ川のほとりに立つこの堂々たる円筒形の建物は、豊かで変化に富んだ歴史を背負っています。もとは2世紀、ハドリアヌス帝とその一族の霊廟として建てられました。のちに軍事要塞、教皇の住まい、そして牢獄へと姿を変えました。バチカンとは城壁の通路パセット・ディ・ボルゴで結ばれ、教皇の逃げ道として使われました。いまは、その激動の歴史をたどる博物館になっています。
実用的なヒント: ぜひ最上部のテラスまで上ってください。ローマでもっとも美しいパノラマのひとつ、とりわけサンタンジェロ橋とサン・ピエトロ大聖堂を望む眺めが広がります。城は何層にも分かれ、暗い牢獄から豪奢な教皇の部屋までを見学できます。
入場と開館時間: オンラインの入場券はこちらから。火曜から日曜まで、9:00〜19:30(最終入場18:30)。月曜は休みです。

12. ナヴォーナ広場
ナヴォーナ広場はローマでもっとも大きく優美な広場のひとつで、バロックの逸品で名高い場所です。特徴的な楕円形は、1世紀にドミティアヌス帝が競技会のために造らせた古代の競技場の平面をそのままなぞっています。広場の主役は、中央に立つジャン・ロレンツォ・ベルニーニの壮麗な四大河の噴水。両脇にはさらに小さな噴水がふたつと、フランチェスコ・ボッロミーニによる堂々たるサンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会があります。
実用的なヒント: 広場は大道芸人や画家、屋外席のあるカフェでにぎわっています。ひと休みして、まわりの活気を眺めるのにすばらしい場所です。ただし、ここのレストランやカフェは値段が高めです。12月には伝統的なクリスマス市が開かれます。

13. トラステヴェレ
文字どおり「テヴェレ川の向こう」を意味するトラステヴェレは、古い世界の空気をまとった、心ひかれるボヘミアンな一帯です。石畳の細い路地、ツタに覆われた中世の家々、隠れた小さな広場が、絵のような舞台をつくっています。かつては労働者の街でしたが、いまはいきいきした空気と手仕事の店、そして何よりローマの食の心臓部として知られています。数えきれない伝統的なトラットリア、ピッツェリア、バーで、本物のローマ料理を味わえます。
実用的なヒント: トラステヴェレを訪ねるのにいちばんいいのは、街が目を覚ます夕方から夜にかけて。ローマ最古級の教会のひとつで、美しい黄金のモザイクを誇るサンタ・マリア・イン・トラステヴェレ聖堂まで歩いてみてください。ジャニコロの丘に登れば、ローマ全体を見渡すすばらしい眺めが待っています。

14. ボルゲーゼ美術館と庭園
17世紀の優美な邸宅にあるボルゲーゼ美術館は、世界有数の個人コレクションを収めています。創設したのは、教皇パウルス5世の甥であり大いなる芸術の庇護者だったシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿。とりわけ名高いのが、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの彫刻の傑作(アポロンとダフネ、プロセルピナの略奪など)と、カラヴァッジョの絵画です。邸宅そのものは、ローマで3番目に大きな公園、広く静かなボルゲーゼ公園のなかに立っています。
実用的なヒント: 入場者数が厳しく制限されているため、チケットの予約は必須で、数週間、ときには数か月前に取る必要があります。見学は2時間の枠に限られます。鑑賞のあとは公園を散歩したり、小さな池でボートを借りたり、ベンチで休んだりする時間もとってみてください。
入場と開館時間: 美術館への入場は有料です。火曜から日曜の9:00〜19:00(最終入場17:45)。公園は無料で入れます。

15. カピトリーノ美術館
ミケランジェロが設計した堂々たるカピトリーノの丘にあるカピトリーノ美術館は、世界最初の公共の美術館とされています。その起源は1471年、教皇シクストゥス4世が古代の青銅像のコレクションをローマ市民に寄贈したことにさかのぼります。美術館はふたつの宮殿(コンセルヴァトーリ宮とヌオーヴォ宮)に分かれ、コレクションはとりわけローマそのものの歴史に焦点を当てています。もっとも貴重な展示には、ローマの象徴である「カピトリーノの牝狼」の青銅像の実物と、マルクス・アウレリウスの騎馬像(実物は館内、広場に立つのは複製)があります。
実用的なヒント: ふたつの宮殿を結ぶ地下通路(ガッレリア・ラピダリア)をお見逃しなく。フォロ・ロマーノを望む眺めも楽しめます。コンセルヴァトーリ宮の裏手のテラスからは、フォロをもっとも写真映えする角度で眺められます。
入場と開館時間: 基本の入場料はおよそ13ユーロ。毎日9:30〜19:30(最終入場18:30)。

16. チルコ・マッシモ
チルコ・マッシモは古代ローマ最大の戦車競走の競技場であり、これまでに造られたなかでも最大級のスポーツ施設でした。最盛期には25万人を収容したと伝えられます。パラティーノの丘とアヴェンティーノの丘のあいだの谷にあります。戦車競走のほか、祝祭や凱旋の行進といった公の催しも開かれました。いま当時の建物はほとんど残っていませんが、広大な空間がその記念碑的な大きさをはっきり伝えてくれます。
実用的なヒント: いまのチルコ・マッシモは大きな公共の公園で、ランニングやピクニック、ただのんびり過ごすのに理想的です。南東の端の遺跡エリアに入れば、アーチ状の構造や商店の遺構を見られます。コンサートや大きな催しの会場としてもよく使われます。
入場と開館時間: 公園への入場は無料。遺跡エリアは火曜から日曜まで開いていて、有料です。

17. 真実の口(ボッカ・デッラ・ヴェリタ)
ひげをたくわえた男の顔を刻んだこの大きな大理石の円盤は、ローマでもっとも名高い珍名所のひとつ。サンタ・マリア・イン・コスメディン教会の前廊にあります。中世の伝説によれば、うそつきがこの口に手を入れると噛みちぎられてしまうのだとか。この言い伝えは、オードリー・ヘプバーンとグレゴリー・ペックの映画『ローマの休日』で永遠のものになりました。円盤の由来と用途ははっきりせず、おそらく古代の下水の蓋か、噴水の一部だったと考えられています。
実用的なヒント: 旅行者はみな口に手を入れた写真を撮りたがるので、行列は覚悟しましょう。入場には少額の任意の寄付を求められるのがふつうです。せっかくなので、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会のなかものぞいてみてください。
入場と開館時間: 入場は無料(少額の寄付が期待されます)。毎日9:30〜18:00(冬は17:00まで)。

18. アヴェンティーノの丘と鍵穴
アヴェンティーノはローマの七丘のひとつで、静かで緑豊かな上品な住宅街です。にぎやかな中心部から離れるのに理想的な場所。サンタ・サビーナ聖堂のような美しい教会や、街を望むすばらしい眺めのオレンジ庭園(ジャルディーノ・デッリ・アランチ)に加えて、アヴェンティーノはローマでもっとも魅力的な秘密のひとつを隠しています。カヴァリエーリ・ディ・マルタ広場にある、マルタ騎士団修道院の扉です。
実用的なヒント: その扉の鍵穴をのぞいてみてください。庭の小道のちょうど突き当たりに、サン・ピエトロ大聖堂のクーポラが完璧に切り取られて見えます。ローマでもっともここだけの、そしてもっとも写真映えする眺めのひとつ。のぞく順番を待つ小さな行列ができていることもよくあります。
入場と開館時間: 丘と広場は自由に入れます。鍵穴をのぞくのは無料です。

19. カラカラ浴場(テルメ・ディ・カラカラ)
カラカラ浴場は、古代ローマでもっとも大きく豪華な公共浴場のひとつでした。3世紀はじめ、カラカラ帝の時代に建てられ、一度に1600人を受け入れることができました。この施設は入浴(高温、微温、冷水の浴室)の場であるだけでなく、図書館、体育場、店、庭園を備えた総合的な社交の中心でもありました。いまも残る分厚い壁とヴォールトの遺構は圧倒的です。
実用的なヒント: 敷地はとても広いので、歩きやすい靴を履きましょう。音声ガイドや、当時の姿を体感できるVRゴーグルを借りることもできます。夏には野外でオペラやバレエの公演がよく開かれます。
入場と開館時間: 火曜から日曜の9:00から開場し、閉場時間は季節によって変わります。月曜は14:00までです。

20. トラヤヌスの市場とフォルム
2世紀はじめに建てられたトラヤヌスの市場は、世界初のショッピングセンターとされています。トラヤヌスのフォルムに隣り合うレンガとコンクリートの半円形のこの施設には、皇帝の役人が管理する150を超える店と事務所が、いくつもの階に並んでいました。いま市場の空間には皇帝たちのフォルム博物館(ムゼオ・デイ・フォーリ・インペリアーリ)が入り、すべての皇帝のフォルムの歴史をみごとに伝えています。一帯の主役は、ダキア戦争でのトラヤヌスの勝利をらせん状のレリーフで描いたトラヤヌスの記念柱です。
実用的なヒント: 博物館に入れば、古代の通路を歩き、フォルムをここだけの角度から眺められます。夜には皇帝たちのフォルム一帯(ヴィア・デイ・フォーリ・インペリアーリ)が美しくライトアップされ、散歩に理想的です。
入場と開館時間: 毎日9:30〜19:30(最終入場18:30)。

21. カンポ・デ・フィオーリ
「花の野原」を意味するカンポ・デ・フィオーリは、ローマの歴史ある広場のなかで唯一、教会が建っていない広場です。日中はにぎやかで色鮮やかな市場が立ち、新鮮な果物、野菜、花、チーズ、パスタなどの地元の産品が売られます。広場の中央には、1600年に異端として火刑に処された哲学者ジョルダーノ・ブルーノの、どこか陰りのある像が立っています。夜になると空気は一変し、屋台は姿を消して、広場を囲む多くのバーやレストランでにぎわいます。
実用的なヒント: 市場のいちばんいい空気と新鮮な品を求めるなら午前中に。スリにはご注意を。夜はアペリティーボと人間観察にすばらしい場所です。値段は観光地価格のこともありますが、その空気が十分に補ってくれます。
入場と開館時間: 広場は自由に入れます。市場は月曜から土曜、おおよそ7:00〜14:00です。

22. ドーリア・パンフィーリ美術館
にぎやかなコルソ通りに面した隠れた宝物、パラッツォ・ドーリア・パンフィーリは、ローマでも最大級の豪奢な個人の宮殿のひとつです。いまも元の貴族の一族の子孫が暮らしていますが、壮麗なギャラリーは一般に公開されています。ティツィアーノ、ラファエロ、カラヴァッジョの傑作、そして何よりディエゴ・ベラスケスによる名高い教皇インノケンティウス10世の肖像を含む、並外れたコレクションを収めています。
実用的なヒント: チケットには、一族の現在の当主のひとりジョナサン・ドーリア・パンフィーリ本人が吹き込んだすばらしい音声ガイドが付いていて、宮殿とコレクションの歴史を心おどるかたちで語ってくれます。ほかの大きな美術館と違い、ここは気持ちよく静かです。
入場と開館時間: 入場は有料です。金曜から月曜は9:00〜19:00、木曜は10:00〜20:00。

23. サン・クレメンテ聖堂
サン・クレメンテ聖堂は、ローマでもっとも圧巻の考古学的な建物のひとつです。外から見ればほかの教会と変わりませんが、その秘密は地下に隠れています。いわば「ラザニアの教会」——3つの層が重なっているのです。いまの12世紀の聖堂は4世紀の聖堂の上に建ち、その4世紀の聖堂もまた、古代のミトラエウム(ミトラス神の神殿)を含む1世紀の建物の基礎の上に建っています。
実用的なヒント: 地下の階への入場はぜひ払ってみてください。より低く、より古い層へ下りていく体験は、まるで時間旅行です。いちばん下の層では、いまも流れる地下の小川の音まで聞こえます。
入場と開館時間: 上の聖堂への入場は無料。地下は有料です。毎日開いていて、ふつうは10:00〜12:30と15:00〜18:00。

24. バルベリーニ宮(国立古典絵画館)
バルベリーニ宮は壮麗なバロックの宮殿で、その設計には当時の3人の巨匠——カルロ・マデルノ、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ、フランチェスコ・ボッロミーニ——が関わりました。いまは国立古典絵画館の一部が入っています(もう一方はコルシーニ宮)。コレクションは13〜18世紀の作品を収め、名高いラファエロのラ・フォルナリーナや、カラヴァッジョの劇的なホロフェルネスの首を斬るユディトがあります。宮殿そのものも芸術作品で、とりわけ大広間の天井を飾るピエトロ・ダ・コルトーナのフレスコ画神の摂理の勝利は必見です。
実用的なヒント: 絵画だけでなく、建築そのものも味わってください。たとえばベルニーニの方形の階段と、ボッロミーニの楕円形の階段。宮殿は広く、ほかの美術館ほど混みあいません。
入場と開館時間: 入場は有料です(チケットはコルシーニ宮にも使えます)。火曜から日曜の10:00〜18:00(最終入場17:00)。

25. アッピア旧街道とカタコンベ
「街道の女王」と呼ばれるアッピア旧街道は、古代ローマでもっとも重要で、戦略的にも大きな意味を持つ道のひとつでした。着工は紀元前312年で、ローマからイタリア南部のブリンディジまで続いていました。市壁の外の最初の数マイルには、古代の墓と記念碑がいくつも並んでいます。ローマの法律が市内での埋葬を禁じていたためです。この一帯には、2世紀から初期のキリスト教徒とユダヤ教徒が使った地下の埋葬所、広大なカタコンベもいくつかあります。
実用的なヒント: アッピア街道をめぐるいちばんいい方法は、自転車を借りることです。日曜と祝日には道の大部分が自動車通行止めになり、自転車と徒歩に理想的。カタコンベ(カリストゥス、ドミティッラ、セバスティアヌスなど)の見学はガイド付きのみです。カタコンベごとに開いている曜日と時間が違うので、事前に確認しましょう。
入場と開館時間: 街道は自由に歩けます。各カタコンベの入場料はふつう10ユーロ前後で、ガイドが含まれます。開館時間はまちまちで、昼の休憩があったり、週に1日休みだったりします。

26. サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂
もっとも名高いのはサン・ピエトロ大聖堂ですが、実はローマの正式な司教座聖堂であり、ローマ司教としての教皇の座があるのは、このラテラノ大聖堂です。「市と世界のすべての教会の母にして頭」という称号を持ちます。もとの教会は4世紀にコンスタンティヌス帝が創建し、教皇の座がバチカンへ移るまで何世紀も主要な教皇の住まいでした。いまの姿はおもにバロック様式。堂内には使徒たちの記念碑的な彫像が並びます。
実用的なヒント: 大聖堂のちょうど向かいには、聖なる階段(スカラ・サンタ)のある建物があります。エルサレムでイエス・キリストが上ったと伝えられ、聖ヘレナがローマへ運んだとされる階段で、信者たちは膝をついて上っていきます。
入場と開館時間: 大聖堂への入場は無料。毎日7:00〜18:30。

27. 城壁外の聖パウロ大聖堂
この大聖堂はローマの4つの主要な教皇バシリカのひとつで、使徒パウロが葬られた場所に建てられています。コンスタンティヌス帝が創建したもとの教会は、1823年の火災でほぼ完全に失われました。その後、当時の設計にならって再建されました。堂内はその大きさと、果てしなく続く柱の列に圧倒されます。身廊の周囲には、聖ペテロから現在までのすべての教皇を描いたモザイクのメダイヨンの帯が巡っています。
実用的なヒント: 大聖堂は主要な観光ルートから少し離れていますが、地下鉄(B線、バジリカ・サン・パオロ駅)で簡単に行けます。その立地のおかげで、ほかの主要なバシリカよりずっと静かです。繊細な装飾の柱が並ぶ、美しい中世の回廊(キオストロ)もお見逃しなく。
入場と開館時間: 大聖堂への入場は無料。毎日7:00〜18:30。

28. サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
4つの主要な教皇バシリカのひとつ、サンタ・マリア・マッジョーレは、ローマで聖母マリアに捧げられた最大の教会です。伝説によれば、4世紀の夏のある夜、聖母が教皇リベリウスの前に現れ、翌日に雪の積もる場所に教会を建てるよう告げました。そして本当に8月5日、エスクイリーノの丘は雪に覆われたのです。この大聖堂は創建時の構造の中心部を残していることでも注目され、身廊と凱旋アーチを飾る5世紀の美しいモザイクで名高い場所です。
実用的なヒント: 格天井を見上げるのをお忘れなく。アメリカ大陸からもたらされた最初の金で金箔が施されたと伝えられています。主祭壇の下のクリプトには、イエスの飼い葉桶のものと信じられている聖遺物が納められています。
入場と開館時間: 大聖堂への入場は無料。毎日7:00〜18:45。

29. ケスティウスのピラミッド
古代エジプト様式のこの珍しく、完璧に保存されたピラミッドは、ローマではまるで幻のような存在です。紀元前18〜12年ごろ、裕福なローマの法務官ガイウス・ケスティウスの墓として建てられました。当時のローマは、エジプト征服のあとの「エジプト熱」に沸いていました。ピラミッドはのちにアウレリアヌスの城壁に組み込まれ、そのおかげで卓越した保存状態が保たれました。
実用的なヒント: ピラミッドは外からよく眺められます。すぐ隣には興味深い非カトリック墓地があり、イギリスの詩人ジョン・キーツやパーシー・ビッシュ・シェリーが眠っています。静かで美しい、訪ねる価値のある場所です。
入場と開館時間: ピラミッド内部への入場は、事前の申し込みと特別な機会に限られます。墓地は毎日開いていて、入場は無料です(寄付が期待されます)。

30. ユダヤ人ゲットー
1555年の教皇勅書によって設けられたローマのゲットーは、ヨーロッパでもっとも古いユダヤ人共同体のひとつです。もとは壁に囲まれた閉ざされた一角で、ローマのユダヤ人はここでの居住を強いられました。いまは歴史に満ちた、心ひかれるいきいきとした地区です。大シナゴーグ、ユダヤ博物館があり、何よりすばらしいローマ=ユダヤ料理の中心地です。
実用的なヒント: 名物の カルチョーフィ・アッラ・ジュディア (ユダヤ風アーティチョークの素揚げ)をぜひ味わってください。ゲットーの中心になった古代の建造物オッタヴィア柱廊のあたりを歩き、ホロコーストの犠牲者を悼んで舗道に埋め込まれた小さな真鍮の板「つまずきの石」(シュトルパーシュタイン)にも目を向けてみてください。
入場と開館時間: 地区は自由に歩けます。シナゴーグと博物館の見学にはチケットが必要です。

31. アラ・パキス・アウグスタエ(平和の祭壇)
アラ・パキス、すなわち平和の祭壇は、ローマ彫刻の傑作です。紀元前13〜9年、アウグストゥス帝のヒスパニアとガリアからの帰還と、ローマの平和(パクス・ロマーナ)の到来を祝って建てられました。祭壇は、皇帝一族、元老院議員、ローマ建国にまつわる神話の場面を描いたレリーフで豊かに飾られています。いまは建築家リチャード・マイヤーが設計した現代的な建物のなかで守られています。
実用的なヒント: 博物館はわりに小さく、見学に長い時間はかかりません。現代建築が古代美術を守り、見せるためにどう使えるかを示す、すばらしい例です。
入場と開館時間: 入場は有料です。毎日9:30〜19:30(最終入場18:30)。

32. ドムス・アウレア
ドムス・アウレア(黄金宮殿)は、西暦64年のローマ大火のあとにネロ帝が建てさせた、広大で豪奢な宮殿の複合体でした。その贅を尽くした造り、金箔の壁、宝石をちりばめた天井、そして回転する食堂で名高い建物です。ネロの死後、宮殿は埋め立てられ、その上にコロッセオをはじめとする建物が造られました。いまその遺構は、地下の遺跡として見学できます。
実用的なヒント: 見学はガイド付きで、事前予約が必要です。全盛期の宮殿の姿を見せてくれる、心おどるVR体験も含まれます。地下は冷えて湿っているので、あたたかい服を持っていきましょう。
入場と開館時間: ガイドとVRを含む入場は有料です。開いているのはふつう金曜から日曜です。
33. コンスタンティヌスの凱旋門
コロッセオのすぐ隣に立つこの堂々たる凱旋門は、ローマで最大かつもっともよく保存された凱旋門のひとつです。西暦315年、ミルウィウス橋の戦いでマクセンティウスに勝利したコンスタンティヌス帝をたたえて建てられました。興味深いのは、装飾レリーフの多くが、トラヤヌス、ハドリアヌス、マルクス・アウレリウス各帝の時代の古い記念物から転用されていること。スポリアと呼ばれるこの手法は、古代末期にはよく行われていました。
実用的なヒント: 凱旋門をいちばんよく眺め、写真に収められるのはコロッセオ周辺の広場からです。フォロ・ロマーノへ歩きはじめる出発点にもうってつけ。細やかなレリーフを眺める時間もとってみてください。
入場と開館時間: 凱旋門は24時間、公共の空間から自由に眺められます。

34. マルケッルス劇場
小さなコロッセオのようによく似た姿のマルケッルス劇場は、実はコロッセオより古い建物です。ユリウス・カエサルが着工し、アウグストゥス帝が紀元前13年に完成させ、甥であり娘婿でもあったマルケッルスの記憶に捧げました。ローマで最大かつもっとも重要な劇場で、2万人を収容しました。中世にはこの構造が要塞に、のちにルネサンスの宮殿へと造り変えられ、いまも人が住んでいます。
実用的なヒント: 劇場の下部のアーチは通りから自由に眺められ、その下を歩くこともできます。古代の建物が何世紀もかけて姿を変え、新しい役目に適応してきたことを教えてくれる、心おどる例です。夏にはクラシックのコンサートが開かれます。
入場と開館時間: 外側は24時間自由に眺められます。

35. ファルネーゼ広場と宮殿
ファルネーゼ広場は、堂々たるファルネーゼ宮を主役にした優美な広場です。この宮殿はローマでもっとも重要なルネサンス建築のひとつで、設計には当時最高の建築家たち——アントニオ・ダ・サンガッロ(小)や、ファサードと上部の軒を仕上げたミケランジェロ——が関わりました。いまはフランス大使館が入っています。広場に置かれた2つの大きな花崗岩の水盤は、カラカラ浴場から運ばれたものです。
実用的なヒント: 大使館が入っているため、宮殿はふだん一般公開されていません。見学は決められた日と時間に、事前予約をしたうえでのみ可能です。それでも外から眺めるだけで十分に堂々としています。
入場と開館時間: 広場は自由に入れます。宮殿の見学は限られていて、オンライン予約が必要です。

36. ティベリーナ島(イゾラ・ティベリーナ)
テヴェレ川のまんなかに浮かぶ、船の形をしたこの小さな島は、ローマ最古のふたつの橋で両岸と結ばれています。古代からこの島は癒やしと結びついてきました。紀元前293年には医術の神アスクレピオスの神殿が建てられています。その伝統はいまも続いていて、島にはファーテベネフラテッリ病院があります。静かで絵のように美しく、短い散歩に理想的な場所です。
実用的なヒント: 夏には島で映画祭「リゾラ・デル・チネマ」が開かれ、島の岸辺がレストラン、バー、野外映画館に変わります。
入場と開館時間: 島は24時間自由に入れます。

37. ヴィッラ・ファルネジーナ
トラステヴェレにあるこの美しいルネサンスの別荘は、シエナの裕福な銀行家アゴスティーノ・キージのために建てられました。ラファエロをはじめとする巨匠たちの圧巻のフレスコ画で名高い場所です。ラファエロのガラテイアの勝利は、ルネサンス美術の頂点のひとつ。ほかの部屋も、アモルとプシュケの神話の場面や、開けた風景を見晴らしているかのような錯視の絵で飾られています。
実用的なヒント: ヴィッラ・ファルネジーナは見過ごされがちな宝物で、人ごみとは無縁です。ラファエロの作品を静かに味わえるすばらしい機会。ロッジアの天井も見上げてみてください。
入場と開館時間: 入場は有料です。月曜から土曜の9:00〜14:00。
38. サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会
ナヴォーナ広場からほど近いこの教会は、ローマにおけるフランスの国民教会です。外観はわりに控えめですが、なかには本物の宝物が隠れています。コンタレッリ礼拝堂には、聖マタイの生涯を描いたカラヴァッジョの壮麗で劇的な3枚の絵——聖マタイの召命、聖マタイの殉教、聖マタイの霊感——があります。
実用的なヒント: 絵を見るのは無料ですが、暗い礼拝堂に掛けられています。しっかり見るには、そばの機械にコイン(1〜2ユーロ)を入れて、しばらく照明を点ける必要があります。小銭を用意しておきましょう。
入場と開館時間: 入場は無料。毎日開いていますが、昼の休憩があります(ふつう10:00〜12:30と15:00〜19:00)。

39. サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会
5世紀に建てられたこの教会は、エルサレムとローマで聖ペテロをつないだと伝えられる鎖の聖遺物を納めるために造られました。けれど多くの人にとっていちばんの目当ては、ミケランジェロの記念碑的な彫刻「モーセ」です。この像はもともと、サン・ピエトロ大聖堂に置かれるはずだった教皇ユリウス2世の壮大な墓廟のために作られましたが、計画は全体としては実現しませんでした。頭に角のあるモーセ(ヘブライ語の誤訳から生まれた姿)は、歴史上もっとも偉大な彫刻のひとつとされています。
実用的なヒント: 教会はコロッセオからほど近い丘の上にあります。入場は無料です。モーセ像だけでなく、主祭壇の下の聖遺物箱に納められた鎖そのものも眺めてみてください。
入場と開館時間: 入場は無料。毎日8:00〜12:30と15:00〜19:00(冬は18:00まで)。
40. カプチン会納骨堂
サンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネ・デイ・カップチーニ教会の地下にあるカプチン会納骨堂は、ローマでもっとも風変わりで心をつかむ場所のひとつです。いくつもの小さな礼拝堂からなり、その壁は16〜19世紀に亡くなったおよそ4000人のカプチン会修道士の骨と頭蓋骨で「飾られ」ています。おどろおどろしい見世物ではなく、人の命のはかなさを思い起こさせるもの。ある礼拝堂の銘がそれを語っています——「あなたがいまあるものに、私たちもかつてあった。私たちがいまあるものに、あなたもやがてなる」。
実用的なヒント: 堂内の撮影は固く禁じられています。見学はカプチン会の歴史を伝える博物館の見学の一部です。場所の性格から、敬意ある態度が求められます。
入場と開館時間: 入場は有料です。毎日10:00〜19:00(最終入場18:30)。

41. マッシモ宮(ローマ国立博物館)
ローマ国立博物館の4つの分館のひとつマッシモ宮は、世界でもっとも重要な古代美術のコレクションのひとつを収めています。展示は4つの階に広がり、眠れるヘルマフロディトスや円盤投げといったすばらしい彫像、そして何よりリウィアの別荘やファルネジーナの別荘から運ばれた、信じがたいほどよく残るフレスコ画とモザイクが並びます。地下には大規模な貨幣のコレクションもあります。
実用的なヒント: 古代好きにとっては絶対に外せない博物館です。ほかの場所ほど混みあわず、落ち着いてじっくり展示を味わえます。チケットはほかの分館(ディオクレティアヌス浴場、クリプタ・バルビ、アルテンプス宮)にも使えます。
入場と開館時間: 4館共通のチケットは12ユーロで、3日間有効です。火曜から日曜の9:30〜19:00。
42. ディオクレティアヌス浴場(ローマ国立博物館)
ローマ国立博物館のもうひとつの分館は、古代ローマ最大の公共浴場の遺構のなかにあります。3世紀末から4世紀はじめに建てられたディオクレティアヌス浴場は、3000人を収容しました。いま浴場の空間には碑文と彫像のコレクションが並びます。複合施設には、ミケランジェロが浴場の大広間(冷浴室)に天才的に組み込んだサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ・エ・デイ・マルティリ教会と、美しい回廊(キオストロ)もあります。
実用的なヒント: 広大な遺構が、ローマ建築の記念碑的な大きさをよく教えてくれます。ミケランジェロが古代の構造をどう生かしたかがはっきり見える教会も、ぜひ眺めてみてください。
入場と開館時間: 入場はローマ国立博物館の共通チケットに含まれます。火曜から日曜の9:30〜19:00。

43. クイリナーレ宮殿
ローマの七丘でいちばん高い丘に建つクイリナーレ宮殿は、イタリア共和国大統領の公邸です。かつては教皇の夏の離宮であり、のちにイタリア王の住まいでもありました。世界でも最大級の宮殿のひとつです。宮殿前の広場には、オベリスクと、ディオスクロイ(カストルとポルックス)の像のある噴水が立っています。
実用的なヒント: 宮殿の前では、毎日行われる衛兵の交代式を見られます。宮殿はガイド付きの見学で訪ねられますが、オンラインで十分に早めの予約が必要です。
入場と開館時間: 見学はオンライン予約が必要です。決められた曜日(ふつうは火・水・金・土・日)に行われます。入場料は選ぶコースによって変わります。

44. アウレリアヌスの城壁
この堂々たる城壁は、蛮族の侵入からローマを守るため、西暦271〜275年にアウレリアヌス帝とプロブス帝の時代に築かれました。全長はおよそ19 kmで、歴史地区の大部分をぐるりと囲んでいます。世界でも最大級で、もっともよく保存された古代の城壁のひとつです。
実用的なヒント: ポルタ・サン・セバスティアーノの区間には城壁博物館(ムゼオ・デッレ・ムーラ)があり、城壁の一部を歩きながら、その歴史と構造を知ることができます。
入場と開館時間: 城壁の多くは通りから眺められます。城壁博物館の入場は無料。火曜から日曜まで開いています。

45. サンティニャツィオ・ディ・ロヨラ教会と広場
聖イグナチオ教会は、アンドレア・ポッツォによる信じがたい錯視の天井画で名高いバロックの逸品です。聖イグナチオの栄光と題されたこのフレスコ画は、平らな天井が天へ開き、教会の建築がそのまま上へ続いていくかのような完璧な錯覚をつくり出します。同じくだまし絵なのが偽のクーポラ。本物のドームを建てる資金が尽きたため、キャンバスに描かれたものです。
実用的なヒント: 錯覚を存分に味わうには、身廊の床に印された大理石の円盤の上に立ってみてください。この地点から見ると遠近法が完璧に決まります。教会前の広場も、ロココ様式で設計された建築的に興味深い空間です。
入場と開館時間: 教会への入場は無料。毎日7:30〜19:00。

46. コッペデ地区
この小さなおとぎ話のような一角は、街のほかのどことも違う、ローマの隠れた宝物です。中心部からほど近く、フィレンツェの建築家ジーノ・コッペデの手によるもの。1913〜1927年に彼がここに生み出した建物群は、アール・ヌーヴォー、バロック、古代、中世が入り混じった幻想的な集合体です。地区の中心はミンチョ広場で、カエルの噴水(フォンターナ・デッレ・ラーネ)があります。
実用的なヒント: 完全な住宅地なので、静かに歩きながら目を楽しませるのに理想的です。地区の入口は、ふたつの館をつなぐ大きなアーチが目印。建物にほどこされた奇想天外で細やかな装飾に注目してみてください。

ローマでの宿泊は?
1. チェントロ・ストーリコ(パンテオン、ナヴォーナ広場、カンポ・デ・フィオーリ周辺)
ローマが初めてで、主要な名所をすべて歩いて回りたい人へ。石畳の路地のロマンチックな散歩を楽しみ、街のまんなかにいたいなら理想的です。絵のような路地、隠れた小さな広場、たくさんのレストランやブティック、そしてもちろん観光客の人ごみも待っています。ここからはどこへも歩いていけるので、移動の時間もお金も節約できます。
2. トラステヴェレ
若い旅行者、美食家、そしてボヘミアンで活気ある空気を求める人へ。夜の楽しみと、素朴なトラットリアのすばらしい料理が好きなら理想的です。ツタに覆われた石畳の路地が続く、心ひかれる一帯。日中はわりに静かですが、夜になると数えきれないバーとレストランで、ローマの夜の脈打つ心臓部に変わります。
3. モンティ
カップル、ファッションとデザインが好きな人、そして村のような趣を残す流行の「クールな」一帯に泊まりたい人へ。モンティはローマのヒップスターの心臓部です。ヴィンテージの店、職人の工房、センスのいいバー、小さなレストランがたくさんあります。コロッセオからすぐでありながら、地元らしさとオルタナティブな空気を保っています。
4. プラーティ(バチカン周辺)
子ども連れの家族、バチカンの近くに泊まりたい人、そして落ち着いて上品な、整った一帯を好む人へ。プラーティは広い大通り、アール・ヌーヴォーの建物、すばらしい買い物(とくにコーラ・ディ・リエンツォ通り)が魅力の、上品な住宅・商業地区です。安全で清潔、歴史地区より静かに過ごせます。
この「ローマの見どころ」の記事を、あとで読むために、そしてお友だちのために保存しておきましょう:
